こんにちは!今回から早速、私がこれまで学んできた知識を共有していきます。
まず、ICU看護師として絶対に身に付けなければならないのが**「血ガス(動脈血ガス分析)」**ですね。ICUに配属されると、ほぼ毎日目にすることになります。多くの検査項目と数値がとめどなく出てくるため、瞬時に読み解くスキルを習得するには少し時間がかかるかもしれません。
一般病棟勤務の方だと滅多に触れる機会はないかもしれませんが、急変時には病棟でも血ガスを測定することがあります。何だかんだ言っても、どの部署にいても読めるに越したことはない項目です。
まずは「ここだけは外さないでほしい」という基本と、「ここが見れるとかっこいい」というポイントを絞って解説していきます。
血ガスとは?
血ガスとは、動脈に留置してあるライン(Aライン)などから動脈血を採取して検査するものです。主に体内の「呼吸」と「代謝」のバランスから、体が酸性かアルカリ性か(酸塩基平衡)を判断するために用います。
まず注目すべき指標は以下の4つです。
① pH(ピーエイチ)
- 基準値: 7.35〜7.45(おおよそ 7.4±0.05)
- 見方: 7.35以下でアシドーシス(酸性)、7.45以上でアルカローシス(アルカリ性)となります。
教科書的にはこうですが、現場では医師の判断や他の項目の数値によっても対応が異なります。臨床的にはpH 7.30を切るまでは経過観察することも多いです。逆にアルカローシスに関しては比較的許容範囲が広い印象で、pH 7.55以上でも様子を見る場合があります。緊急性の観点では、アシドーシスの方がより注意が必要な印象ですね。
② PaCO2(二酸化炭素分圧)
- 基準値: 35〜45 mmHg
- 見方: 数値が高いと「呼吸性アシドーシス」、低いと「呼吸性アルカローシス」を疑います。
CO2の是正は、主にNPPV(非侵襲的陽圧換気)や人工呼吸器の呼吸回数を調整して行います。
かつてⅡ型呼吸不全で呼吸性アシドーシスになっている患者さんに対し、「CO2を飛ばさないと!吐かせないと!」なんて安易に言って、デキる看護師感を出しちゃっていた時期もありました(笑)。
逆にCO2が低い人は、過換気(過呼吸)で呼吸が浅く速くなっているケースが多いです。日常的に過換気に陥りやすい方もいますね。その場合は、不安を取り除きつつ、必要に応じてデバイスの設定を調整してCO2を溜めてあげる必要があります。
③ HCO3-(重炭酸イオン)
- 基準値: 22〜26 mEq/L
- 見方: 数値が低いと「代謝性アシドーシス」、高いと「代謝性アルカローシス」となります。
HCO3-が低くなるのは、腎不全や下痢の方、特にCKD(慢性腎臓病)の方は低くなりやすいです。逆に高くなるのは、嘔吐や利尿剤を使用中の方などです。
ここで重要なのが、アシドーシスの状態ではカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリン)の効きが悪くなるという点です。長くなるので詳細は割愛しますが、代謝性アシドーシスの是正にはよく「メイロン」が投与されます。
ノルアドレナリンを投与中の患者さんにメイロンを投与してアシドーシスが解除されてくると、面白いように血圧が上がってきます。高用量のノルアドを投与している場合は、著明な血圧上昇に注意して観察してくださいね。
④ PaO2(酸素分圧)
- 基準値: 80〜100 mmHg
- 見方: 基準値はありますが、人工呼吸器やNPPVを使用している方はこの値だけで安心せず、必ず**「P/F比」**を確認してください。
計算式は $PaO_2 / FiO_2(酸素濃度)$ です。大体200を超えていれば酸素化が維持されていると判断して良いでしょう。数値によっては医師に報告し、FiO2を下げて調整します。PO2は高すぎても良くないので、100程度を目標にするのが一般的です。
今回は「これだけは最低限」という前半戦の内容でした。詰め込みすぎても大変なので、まずはここまでにします。
最後に、血ガスの解釈に迷った時は一人で判断せず、周りの先輩や同僚に相談してアセスメントを手伝ってもらうのも大切なスキルですよ。
それでは、ありがとうございました!


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